スタッフインタビュー


赤ちゃんが産まれてくるのは当たり前じゃなくキセキなんだ
看護師:美座愛美&竹内杏里
生命の誕生に携わりたい
- なぜ不妊治療の看護師に?
【竹内】最初務めていた外科の病棟には終末期の患者さんもいて、患者さんが亡くなってしまった時なんかは家族と一緒に泣いたりしていましたね。その時期に妹が亡くなってしまったんですが、看護師になるきっかけも、妹の看護師になりたいと思っていたからで、それくらい大切な存在でした。それをきっかけに生命の誕生に携わりたいと思うようになり、産婦人科に転職しました。そこでの経験から、命が生まれることって当たり前じゃなくてキセキなんだなと思い、今度は赤ちゃんを授かれずに悩んでいる方のサポートをしたいと思って、不妊治療に興味を持ちました。たまたま見た「ママになりたい」という雑誌によしひろ先生(当クリニック院長)の記事が出ていて、今に至ります。
【美座】私が看護師になったのは子育てが落ち着いてからだったんですが、幼少期から母親が寝込む姿をよく見ていて、何か役に立ちたくて看護師になりたいと思い続けていました。最初は総合病院に勤めて、その後美容系、内科系、老人ホームでも働きました。自分が流産を経験したこともあって、産婦人科でも働いてみたいなと思っていて、その中でも不妊治療のクリニックで働きたかったのは、私は無事に子供を産めて子育ても楽しかったのでそれを味わってほしいなって思ったからです。あとはまあ、胎児が好きっていうのもあります。笑
- チームで働く中でどういう事を心がけていますか?
人間関係での問題が出ようがない理由
【竹内】ここでは、やれる人がやれる事を、気づいた時にやっているのですが、やってくれた事に気づいた人は「〇〇さんありがとうございます!」と自然に声をかけていることが多く、言われた方も「いえいえ〜」って。お互い気持ちよく仕事ができているのかなと思います。
【美座】うちで働いている人って看護師に限らずみんなある意味“普通”だと思うんですよ。ここでいう普通って、例えば患者さんがキョロキョロしていたら「どうしました?」って“普通”聞くじゃないですか。それって教えられてできるようになるというより、相手の方のことを考えたら“普通”にできることだと思うんですね。そういう“普通”のマインドだと、困っている同僚にも自分から手助けしようっていう“普通”の対応ができると思いますし、関係構築のために特別なことをしているというより、今いるメンバーのおかげで自然とそういう関係性が築けているのかなと思います。
ちょっと30分話しちゃった〜を目指して
【美座】うちは患者さんの数がとても多いのですが、業務量が増えてやらないといけないことに追われてしまうと、看護師同士もそうですし、患者さんとの関係性を築くのも難しくなってしまいます。患者さんひとりひとりにしっかり寄り添うことができるよう、チーム力によって業務の効率化をいかに図るかを重要視しています。そのためには徹底した事前準備が必要で、例えば、処置についてのご案内がスムーズにいくようあらかじめ薬のセットなどを準備しておくことで、患者さんとお話するための時間の確保ができます。それは患者さんとの関係構築においても効果的で、「患者さんと気づいたら30分話しちゃってました〜」っていうのを、むしろ目指して効率化を図っています。
【竹内】そうですね。その際に、「これやるので、こっちお願いします!」とか、「私はここからやってますね!」というような声かけでスムーズに業務が回ってますよね。


妊娠報告は看護師の仕事
- 今のやりがいは何ですか?
【美座】妊娠に至らなかった場合には医師がそれを告げて、次回の戦略についてお話するんですが、妊娠した時の報告は看護師がすることになっていて、その瞬間が一番のやりがいですね。患者さんの喜ぶ姿を見るのも嬉しいですが、苦労してたくさん悩まれてここにきて、っていう、その患者さんのストーリーを考えると、何とも言い表せない気持ちになって、鳥肌が立ちます!
【竹内】ここに入る時、美座さんに面接してもらったんですが、面接時にその話を聞いて「鳥肌立つって!?笑」と思っていたんですが、今ではその気持ちがわかるようになってしまいました。笑
- ここで働く上で大変なのはどんなところですか?
【美座】専門職なので、この分野に興味のない人には厳しいかもしれないです。例えば興味がないと患者さんにも興味が持てないかもしれないし、そうなると説明とかもどうしても業務的になっちゃうと思うんですよね。患者さんも敏感なので何か感じてしまうと思うし、上辺だけの人には本音とか不安って話してくれないじゃないですか。
【竹内】そうですね。患者さんと一緒に喜んだり、患者さんの気持ちに寄り添ったりできる方であれば、すごく楽しい環境だと思いますね