生理?着床出血?それとも… 「これって、どれ?」と迷ったときのために
妊活中、いつもと違うタイミングで出血があると、「これは生理?それとも着床出血?」と、気になってしまう方は多いのではないでしょうか。
実は、月経周期が安定しない時期やホルモンの影響によって、少量の出血がみられることもあります。
一方で、妊娠初期にも出血がみられることがあり、自己判断が難しいのが現実です。
この記事では、妊活中に起こりやすい出血のなかでも、特に「着床出血」を中心に、考え方の目安をお伝えします。
妊活中に「出血」が気になるのは自然なこと
妊娠を意識すると、体の変化に気づきやすくなるのは、ごく自然なことです。その中でも「出血」については、一喜一憂してしまうこともあるでしょう。
● 排卵出血
ホルモンの変化によって、子宮内膜や子宮頸部の血管が刺激されることで起こると考えられています。
● 着床出血
受精卵が子宮内膜に根づく過程で、ごく少量の出血がみられることがあります。
● 生理の出血
妊娠が成立しなかったときに、子宮内膜が剥がれ落ちて起こる出血です。
● 不正出血
月経の時期以外に、ホルモンの影響や体の変化などさまざまな原因で起こる出血の総称です。
これらの出血は、いずれも妊活中に起こりうるものです。
排卵や着床の時期に起こる出血は、「順調に進んでいるのかも」と前向きな気持ちにつながることがあります。一方、生理の出血は、妊娠に至らなかった現実を突きつけられ、つらく感じる方もいるでしょう。
また、原因がはっきりしない出血(不正出血)は、「なぜだろう?」と不安になることもあります。
実は、このような出血は、妊活中でなくても起こることがあります。
ただ、妊活中は妊娠を意識している分、体の変化に敏感になりやすい時期です。だからこそ、出血があると「大丈夫かな」と不安になるのも自然なことです。
生理(月経)について、おさらいしましょう
基本的に、排卵があるから生理が起こります。なので、排卵がなければ生理は起こらないというのが基本です。
生理周期は、25〜38日が正常範囲で、この間に起こっていれば、毎周期同じ日数でなくても問題はありません。
出血する期間は、だいたい5〜7日前後です。出血量や期間も一定ではなく、変化することは珍しくありません。
着床出血って、どんな出血?
着床の時期に、少量の出血がみられることがあります。着床は、胚が子宮内膜にくっつき、潜り込もうとしている段階です。このとき、内膜のごく一部から少量の出血が起こることがあります。
着床出血がみられるとすれば、生理開始予定日前後にあたる時期です(妊娠週数でいうと4週頃)。実際には、この時期に「もしかして…」と感じた経験を持つ方もいます。
体験談①(30代前半)
生理予定日が近づいた頃に、下着にうっすら色が付いていて、「あぁ、生理きちゃったか…」と思いました。量が増えず、翌日には出血は治りました。後から振り返ると、時期的に着床出血だったのかもしれないと思っています。
体験談②(40代前半)
生理予定日頃にトイレで拭いたときにうっすらと血がつき、不安になりました。数時間でおさまり、後から考えると、よく聞く着床出血の時期と重なっていたように思います。
体験談③
(30代後半)
出血は本当に少なく、薄いピンク色で、ナプキンを使うほどでもありませんでした。量や期間の点では着床出血だったのかなと思いました。
体験談④
(30代後半)
茶色っぽい出血が少しだけ続きましたが、2日ほどで自然におさまりました。生理のときのような痛みはなく、後から振り返ると、いつもの生理とは違っていたと感じました。
出血の特徴としては、量が少なく、淡い色で、短期間のことが多いとされています。実際の体験談でも、そのように感じた方が多くいます。
ただし、すべての妊娠で着床出血が起こるわけではありません。むしろ「ない人のほうが多く」、「妊娠が成立しなくても起こる」ことがあります。
そのため、「着床出血があった=妊娠」「着床出血がなかった=妊娠していない」と、どちらも言い切ることはできません。着床出血の有無では、妊娠の成立を判断することはできないのです。

※出血の様子だけで、生理か着床出血かをはっきり区別することは難しく、後から振り返って分かることも少なくありません。
※出血のあらわれ方には個人差があり、生理と着床出血がはっきり区別できないこともあります。見分けのヒントは目安として参考にしてください。
「着床出血」と「不正出血」は、違うの?
排卵出血や着床出血も、広い意味では不正出血に含まれますが、ここではわかりやすく「生理でもなく、排卵や着床でもなさそうな出血のこと」を不正出血として分けて説明します。
不正出血が起こる要因は
● ホルモンバランスの乱れ
ストレスや生活リズムの変化、年齢による影響などでホルモンの働きが不安定になり、子宮内膜が部分的に剥がれて出血することがあります。
● 月経周期の乱れ
排卵のタイミングがずれたり、黄体ホルモンの分泌が十分でない場合などに、予定外の出血がみられることがあります。
● 子宮や子宮頸部のトラブル
子宮頸部の炎症やびらん、ポリープなどがあると、刺激をきっかけに少量の出血が起こることがあります。
● 妊活や治療に伴う影響
排卵誘発剤や黄体ホルモン剤などの使用により、不正出血がみられることがあります。
● 体調や環境の変化
強い疲労や睡眠不足、急な体重変動などが影響し、出血としてあらわれることがあります。
※不正出血があっても、妊娠を妨げるわけではありません。多くは一時的な変化によるもので、妊活中でも心配しすぎる必要はありません。ただし、出血が続く場合や量が多い場合は、医療機関で相談すると安心です。
こんなときは、早めの相談
生理ではないのに、血量が多い、出血が長く続く、強い痛みがあるなどの場合、または不安が強い場合は、早めに婦人科へ受診しましょう。
大丈夫かなと迷って、不安や心配を抱えるよりは、婦人科へ相談した方が安心です。「受診する=大げさ」と考えがちですが、決してそうではありません。「ちょっと気になるな」と思った段階で相談しましょう。
心配事を積み重ねないことが肝心です。婦人科での診察は、出血の原因を確認できるだけでなく、妊活を続けるうえで安心材料にもなります。また、医師に話すことで、自分では気づきにくい体の変化や、生活習慣のアドバイスをもらえることもあります。
もし、心配に思う出血があったら
出血があった日付や量、色などメモしましょう。基礎体温表に書き込んだり、治療スケジュールと照らし合わせて、自分でも確認してみることが大切です。
また、妊娠検査薬は焦らず、生理予定日の1週間後程度待ってみましょう。
ただし、不安は一人で抱え込まないことが大切です。
妊娠したことのある友人や知人に相談することも良いですが、他の人の体験が自分に当てはまるとは限りません。最終的には、婦人科へ受診しましょう。
着床出血があっても、妊活は続いていく
出血にはいくつかの理由があります。出血した日が生理周期のいつ頃にあたるかで、わかることもありますが、すぐに答えが出ないことも多くあります。
大切なのは、落ち着いて観察すること、必要なときに頼ることです。
妊活中の体は、日々変化しています。心配な時は焦らず、自己判断せず、専門家である婦人科を頼りましょう。