妊娠初期にあらわれやすい体のサインとは?よくある症状から注意したいことまで解説
体外受精やタイミング療法などで妊活をしているカップルにとって、「妊娠したかもしれない」と感じる体の変化は、とても気になることでしょう。 一方で、妊娠初期の症状として紹介される体調の変化の多くは、あとから妊娠がわかった人の体験を振り返って語られているケースも少なくありません。 そのため、同じような変化があっても、必ずしも妊娠を示すとは限らないこともあります。今回は、妊娠が成立した場合に初期にみられることのある体の変化について、注意点も含めてわかりやすくお伝えします。
なぜ妊娠初期の症状が気になってしまうの?
妊活をしていると、排卵日や月経予定日が自然と頭に浮かび、体のちょっとした変化にも敏感になりがちです。
「いつもと違うかも」
「これって、もしかして…?」
そんなふうに感じるのは、妊活中であればごく自然なことです。
ただ、妊娠初期にあげられる体調の変化の多くは、月経前や、妊娠に至らない周期にもみられるものがあります。
体の変化に意識が向くことは、妊活をがんばっている証拠。
でも、ひとつひとつの症状に意味を持たせすぎず、「そういうこともある」と受け止めることも大切です。
気になることがあれば、ひとりで抱え込まず、医師やスタッフに相談してみましょう。
妊娠初期っていつから?
妊娠は、受精卵(胚)が子宮内膜に着床し、超音波検査で胎嚢(赤ちゃんが入った袋)が確認できることで成立します。
一般的に、妊娠0〜15週頃までを「妊娠初期」と呼び、この中でも着床直後〜妊娠5週頃に体の変化を感じることがあります。
妊娠週数は、最終月経が始まった日を0週0日として数えます。
そのため、
● 排卵・受精が起こるのは 妊娠2週頃
● 受精卵が子宮内膜に着床するのは 妊娠3週前後
となります。
このように、妊娠週数のカウント上は「妊娠2〜3週」と表示されますが、実際に妊娠が成立するのは着床後であり、胎嚢(赤ちゃんの入った袋)が確認できるまでは妊娠が成立した状態ではありません。
妊娠の初期にあげられる体調の変化は、人によって感じ方に大きな差があります。
早い方では、妊娠4週頃に「いつもと違う」と感じることがありますが、妊娠初期であっても、特に自覚症状を感じない方も少なくありません。
また、同じような体調の変化が、妊娠に至らない周期や月経前にもみられることがあるため、症状の有無や強さだけで妊娠の成立を判断することはできません。

よくある妊娠初期のサイン
妊娠初期には、ホルモンバランスの変化などにより、さまざまな体調の変化がみられることがあります。
ここでは、多くの方が妊娠初期に感じやすい代表的なサインをご紹介します。ただし、これらの症状は すべての方に必ず現れるわけではなく、感じ方には大きな個人差があります。
① 月経が遅れる
月経予定日を過ぎても出血がみられない状態は、妊娠初期にみられる変化のひとつです。
月経予定日を約1週間過ぎた頃に市販の妊娠検査薬を試してみましょう。
② 体のだるさ・眠気
妊娠初期は、妊娠を維持するためにホルモン分泌が大きく変化します。
その影響で、普段よりもだるさを感じたり、強い眠気を感じたりする方もいます。
③ 胸の張り・痛み
乳腺が刺激されることで、胸の張りや軽い痛みを感じることがあります。
これらは月経前の症状と似ていますが、妊娠初期にもみられることがあり、症状が続く場合に「いつもと違う」と感じる方もいます。
④ おりもの・体温の変化
受精・着床後は、ホルモンの影響でおりものの量や性状が変化することがあります。
また、基礎体温の高温期が続く状態も、妊娠初期にみられる変化のひとつです。
⑤ 頻尿・便秘・吐き気などの体調変化
妊娠初期は、膀胱や胃腸の働きにも変化が起こりやすくなります。
そのため、頻尿、便秘、軽い吐き気などの症状を感じることがありますが、症状の現れ方や強さには個人差があります。
妊娠初期の過ごし方(気をつけたいポイント)

妊娠初期は、体の変化に気づく方もいれば、ほとんど自覚症状がないまま過ごしている方も多く、「これまで通りの生活を送っていた」というケースもよくあります。
そのため、妊娠が確定していない段階で、過度に生活を制限する必要はありません。
一方で、あとから振り返って「もっと気をつけていればよかったのでは?」と不安を感じやすい方は、妊娠初期に気をつけることを、あらかじめ医師に相談しておくと安心につながるでしょう。そして、妊娠の可能性に気づいた時点で、無理のない範囲で次のような点を意識してみましょう。
● 運動など
日頃から行っている運動については、体調をみながら、無理のない範囲で続けていても問題ないことが多いです。
体調に違和感がある場合や、これまで行っていなかった運動を急に始めること、運動量を大きく増やすことは控えましょう。
● 喫煙は避ける
妊娠を希望した時点で、喫煙はできるだけ控えたい習慣のひとつです。ご自身の喫煙だけでなく、身近な人のたばこの煙にも注意しましょう。
妊娠に気づく前に喫煙していた場合でも、それだけで妊娠に影響が出るとは限りませんが、気づいた時点から無理のない範囲で減らしていきましょう。
● 飲酒は控える
妊娠に気づく頃に、普段通り飲酒していた場合でも、それだけで妊娠に影響が出るとは限りませんが、妊娠の可能性に気づいた時点で、無理のない範囲で控えるようにしましょう。
また、過去の飲酒を必要以上に心配しすぎる必要はありません。
● 薬の服用は、医師に相談する
妊娠に気づく前に、市販薬や処方薬をこれまで通り服用していた場合でも、それだけで妊娠に影響が生じる可能性は高くないと考えられています。
妊娠の可能性に気づいたり、妊娠がわかった時点で服用中の薬がある場合は、自己判断で中止せず、医師に相談しましょう。
よく「旅行は?」「温泉は?」と気にされる方もいます。医師から特別な指示がなければ、体調に問題がない範囲で過度に心配する必要はありませんが、無理なスケジュールを避けるなど、体調を優先して過ごしましょう。
気になる症状があるときは
不安が強い場合や、症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診し、必要に応じて診察や検査を受けましょう。
妊娠初期の体のサインは、人によって現れ方が異なり、症状の有無だけで妊娠の成立を判断することはできません。
気になる変化がある場合は、一人で抱え込まず、医師に相談することが大切です。
また、「気になる変化」ではなく、「はっきりとした注意すべき変化」もあります。
たとえば
● 強い下腹部痛
● 大量の出血
● 立ちくらみ、冷や汗、ふらつき など
を伴う場合
などについては、体の中での出血や血圧低下などが起きている可能性もあります。
このような場合は、なるべく早く産婦人科へかかりましょう。
いつも通っているクリニックが遠かったり、休診だったりしたら、なるべく早く近くの産婦人科へかかりましょう。