培養士外来(受精結果・たまごグレード相談)
当院では、体外受精・顕微授精を受けられた患者さまを対象に、胚培養士による「培養士外来(受精結果・たまごグレード相談)」を行っています。
体外受精では、採卵後の受精や胚の発育、凍結保存など、多くの重要な過程が培養室で行われます。しかし、これらの過程は患者さまから直接見えるものではないため、
- 培養室ではどのようなことが行われているのか
- 自分の受精結果はどのような意味なのか
- 胚の状態はどのように評価されているのか
といった疑問や不安を感じる方も少なくありません。
培養士外来では、日々培養業務を担当している胚培養士が、受精結果や胚の発育状況、たまご(胚)のグレードの見方などについて分かりやすくご説明します。
診察だけでは聞ききれなかった疑問や、もう少し詳しく知りたいことについて、培養の専門スタッフが直接お話しできる時間です。
当院の培養体制
当院では医師の指示の下、胚培養士が顕微授精(ICSI)を担当しています。
顕微授精では、顕微鏡下で精子を選び、卵子に注入する繊細な操作が必要となります。経験を積んだ胚培養士がこの操作を担当し、日々の培養業務を行っています。
また当院の胚培養士は、生殖補助医療に関する専門知識を有し、
- 体外受精
- 顕微授精
- 胚培養
- 胚の評価
- 胚の凍結保存
などの業務を担当しています。
培養士外来では、こうした培養業務に携わるスタッフが、培養の視点から分かりやすく説明いたします。
対象となる方
採卵日の次の診察(採卵数日後)でご来院された方が対象です。
採卵後の診察日に、医師の診察とは別に、培養士が10分程度ご説明を行います。
主に以下の内容についてご説明します。
- 受精結果について
- 胚の発育状況
- たまご(胚)のグレードの見方
- 今後の培養の流れ
予約について
培養士外来は予約不要で実施しています。
ただし、培養士の勤務体制の関係で実施できる日が限られています。
実施日は予約サイトにてお知らせしていますので、ご来院前にご確認ください。
※診察状況や当日の混雑状況により実施できない場合があります。
よくあるご質問
Q. 受精率が低かったのはなぜですか?卵子の成熟度や精子の状態など、さまざまな要因が関係します。培養士外来では、今回の結果について培養の視点からご説明します。
Q. 胚盤胞にならなかったのはなぜですか?胚の発育には個人差があり、すべての胚が胚盤胞になるわけではありません。培養の流れとあわせてご説明します。
Q. たまごのグレードは何を見て決めているのですか?胚の形態や細胞の状態などを顕微鏡で確認し、一定の基準に基づいて評価しています。
Q. グレードが低い胚でも妊娠する可能性はありますか?グレードは胚の状態を示す指標のひとつですが、妊娠の可能性はグレードだけで決まるものではありません。
患者さまへ
私たち胚培養士は、医師の指示のもと、患者さまの卵子と精子をお預かりし、受精・培養・凍結・融解までの過程を担当しています。当院では、現在10名の培養士が在籍しております。
培養室で扱う受精卵は、患者さまにとってとても大切な存在です。だからこそ一つひとつの操作を丁寧に行い、安心して治療を受けていただける培養環境を整えることを大切にしています。
体外受精では、思うような結果につながらず、不安や負担を感じることもあるかもしれません。私たちは、お一人でも多くの患者さまが出産へとつながるよう、技術の向上と安定した培養環境の維持に努めています。
また、培養の過程は患者さまから見えにくい部分でもあります。受精結果や胚の発育について疑問や不安を感じることがあれば、培養士外来でお気軽にご相談ください。
培養の視点から分かりやすく説明し、患者さまが安心して治療に向き合えるようサポートしていきたいと考えています。
また、培養室を少しでも身近に感じていただけるよう、当院では「開かれた培養室構想」として、クリニックの廊下から培養室をご覧いただける窓を設置しています。
培養室は患者さまから見えにくい場所にありますが、少しでも身近に感じていただき、「分からない」「見えない」といった不安が減ることを培養士一同願っています。